管内カメラ調査を通じて管路機能の適正な保持ならびに良質な水道水の安全供給、効果的な老朽管路の更新更生とを目的としています。

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一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会

「10周年を迎えた管カメ協」について

一般社団法人全国水道管内カメラ調査協会
設立10周年を祝う

かん 歓声が全国の水道事業体から聞こえてきます。協会が設立されて早10年
 長年に亘って研究が進展して誕生した国産の素晴らしい管内カメラ調査技術
 いよいよ本格的な調査事業が展開されるようになり老朽管の若返りに大活躍
 活動は、新水道ビジョンの安全・強靱・持続の進展にも大きく貢献しています
 目指すのは一層の技術の向上と、広く普及の促進に邁進をしてゆくことです
 雷名を将来はあまねく世界に轟かせて世界水道の向上に広げてゆきましょう

平成28年春吉日               杉戸 大作

 

一般社団法人全国水道管内カメラ調査協会
この10年の歩み

2001(平13) カメラ調査の実施(神戸市水道局)以降、工法の改善改良。

2006(平18) 協会を20社で設立(於:明石市)
水道技術国際シンポジウム(於:横浜市)に出展
水団連:秋田水道展に出展

2007(平19) カメラ認定委員会を設置
水団連:横浜水道展に出展

2008(平20) 管路内面審査委員会を設置
水団連:名古屋水道展に出展

2009(平21) 管カメNews/創刊号
水団連:堺水道展の出展

2010(平22) 水団連:松山水道展出展

2011(平23) 一般社団法人化
管カメ協5周年事業(於:東京都)
神戸三宮に協会の新事務所を開設
日水協の府県支部の技術講習会に講師派遣。以降毎年実施へ。
水団連::北九州市水道展に出展

2012(平24) 技能講習会をスタート
旭川水道総会で堀内厚生顧問が日水協名誉会員に推戴

2013(平25) ハンドブック制作委員会
水団連:郡山水道展に出展

2014(平26) ハンドブック発行
水団連:名古屋水道展に出展

2015(平27) 水道技術国際シンポジウム(於:神戸市)に出展
水団連さいたま水道展に出展
当協会小林康彦顧問逝去(8月15日)

2016(平28) 管カメ協会10周年事業(於:東京都)
10周年で功労者表彰:故小林康彦顧問、小泉明特別会員

管カメ協の軌跡

はじめに
・当協会のカメラ調査にはいくつかのバリエーションがあって、圧力管路や開水路の調査が可能となっております。最も注目されているのが導・送・配水管などの圧力管の調査技術です。これは通水状態の管路にケーブル付きカメラ、いわゆる管内カメラを挿入し、内部の生きた映像を記録する工法です。カメラケーブルは最新機種で100メートルあります。配水管の調査などで最も数多く採用されているのが「ルミナスカメラ」で、ケーブルの長さは40メートルあります。
管内カメラの挿入口は既設の消火栓、空気弁などを利用します。必要に応じて、不断水施工のバルブ設置技術を使って、準備工としてカメラ挿入用の入り口を作ります。管内は最大0.75MPaの圧力下にありますが、特殊な挿入装置を使うことで不断水での挿入を可能にしました。
管路内の情報はそのケーブルが届く範囲内の映像を、地上のモニターに映しだし、同時にメモリーに動画として記録します。医療ですでに使われている大腸カメラ、胃カメラのイメージです。調査結果は「報告書」にまとめ、発注先の水道局様などに提出し、管路の維持管理や、管路更新工事などに生かしていただいております。

管カメ調査5000か所
・当協会では世界に先駆けたこの工法をすでに15年前から実用化しています。管路工事の竣工検査や、管路の事故調査のほか、管路の更新・更生時代を迎えて、工事の優先度の決定や、維持管理にこの調査の活用が進んでいます。現在までに国内の約450自治体で、5000か所の調査を行いました。海外からの工法に関する問い合わせも出てきております。
医療で使われている内視鏡について触れましたが、内視鏡は胃カメラとして世界に先駆けて日本で開発された技術です。当協会は平成18年4月、全国各地の有志企業20社と協会を立ち上げましたが、その時の協会名称は「全国水道不断水内視鏡調査協会」と申しました。医療で発達した内視鏡の手法を、水道管路の調査に利用したものです。

・協会設立の2年目の平成19年5月には、当協会のお願いに応じて、会長に元厚生省水道環境部長の杉戸大作様、顧問に同じく元厚生省水道環境部長 故・小林康彦様、同じく顧問に元名古屋市収入役・水道事業管理者、日水協名誉会員の堀内厚生(ほりうち あつお)様のご指導をいただくことができるようになりました。同時に、杉戸会長のご指摘で協会名を「全国水道管内カメラ調査協会」に改称いたしました。水道界では後発技術ですが、「あわてず、ゆっくり、しっかり歩んで行こう」との杉戸会長のご指摘で、愛称を「管カメ協」と呼称することにしています。
平成23年4月には一般社団法人の登記を行い、「一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会」となりました。会員数は平成28年5月末現在で施工を行う正会員34社、技術支援の賛助会員4社を数えます。

協会の特別会員
・当協会は、一般社団法人としての社会的責任を自覚するとともに、この工法の普及と健全な発展に務めています。特別会員として首都大学東京大学院の小泉明特任教授、京都大学大学院の伊藤禎彦(いとうさだひこ)教授、東京都市大学の長岡裕(ながおかひろし)教授、お茶の水女子大学大学院の大瀧雅寛(おおたきまさひろ)教授に就任いただき、管内映像の評価の研究、管内カメラの認定などを行っています。

協会活動について
・平成26年5月に「管カメハンドブック」(B5版71頁、カラー)を発刊し、全国の水道事業体や国の関連機関などに配布しました。在庫の限りで必要な方々にはお配りしています。また、機関誌「管カメNews」を年一回発行し、4000部を配布、協会活動の報告や、実施例などをお知らせしています。

・現在、施工例を積み上げながら、管内カメラ調査工法の効率化、作業の安全性の向上、カメラ改良などにも取り組んでいます。日本で生まれた水道技術ですから、国内外に向けてその普及と発展を図りたいと考えています。
「管内の映像を管路事業の啓発に上手に使っては?」とのべる厚労省石飛博之水道課長(当時)
於:2012年(平成24年)の日本水道協会全国水道研究発表会・松江市

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